« 続:ねこ | トップページ | 試験評価の楽しみ »

お笑いブーム

なんでも、お笑いブームなのだそうである。火付元はNHKの深夜番組「オンエアーバトル」だそうな。
過去、お笑いのブームは何回かあったそうである。最初はTV創製期から昭和40年代始めの、TV受けするひとなら出られるという時代。次ぎは昭和55年から60年頃の、「ひょうきん族」世代、そして今だそうである。
笑いの基準は、生活環境と共に変わって行く、第二次世界大戦直前の頃には、エノケン・ロッパといったあちゃらかかつシニカルな笑いが現実感を持って受け入れられた。映画に「笑の大学」てのがあるが、あれがまさにそうである。TV創製期には、とにかく笑わせてしゃべれる人ということで、演芸陣はもてた。ナンセンスものなら比較的家族全体に取り込めた。吉本新喜劇はその代表だ。(その代わり・エロ・グロは全くだめで、アングラの演劇に入り込んでいった)
昭和55年頃は、キャラクターが受けた。従来の路線を思いっきり強調した やすしきよし。独自の世界を作った タモリ・さんま・たけし。短時間で如何に勝負するかが分かれ道だった。従って一芸名人という一つの方法を思いっきり追求したものもあり、ケーシー高峰・早野凡平なんぞはまさにそうであった。
今は、キャラクターということは一緒だが、そこに自分らしさをどのように作り込むかが大切である。また徒弟制がくずれ、劇団に行ったり、学校に通ってそこから自分の持ち味を見出しそこから這い上がっていくという、良くも悪くもアメリカ的なシステムが構築されてきたのが、近年の傾向。ワハハ本舗という劇団があるが、創立のメンバーに今の林家正蔵(こぶ平・・・です)が入っていて、その影響が今でも話し方(トークでの)に残っている。
だが、その基板になる文化が変わるととたんに洒落にならなくなるのがこの世界。いま、レコードで残っている 昭和の名人と謳われたエンタツ・アチャコの「早慶戦」を聞いても、余りにも間延びしていて辛い物を感じる。初期のタモリもデコレーション・オーバーアクションが派手で受け付けない人も多いはず。マネージメントしている側にしてそうである。吉本興業の実質的創始者 故 林正之助氏は目利きだったそうだが、でも、「やすきよはわかる。オール阪神巨人もまあわかる。けどロンブーが受けるのはもう分からん」といっていた由。
じゃあ落語はどうかねというと、新作は絶えず作っては合わないとなると台本を捨て、作り、捨て、その中から一部が生き残る。故 柳昇の「与太郎戦記」などはそれの積み重ねだが、亡くなったらもうだれもやり用の無いのもある。古典はどうかというと、枕(イントロ)を工夫して300年の前の話をさも分かったように仕立てるという作業が必要であるので、これは基本線はあるものの、アレンジメントでよくなったりこけたりする。また昔の噺のように長くは出来ず、(客がすぐ飽きる)TVサイズ(というかTVコマーシャルとコマーシャルの間)にエッセンスを詰め込まなくてはならず、これもまた変革なしでは生きられない。徒弟制度はかろうじて残っているのが少し違うかも。
芸人には3つのタイプがあるということを、某人が書いている。芸人はみーんな同じ飛行場という所でうろうろしているとする。
1:ロケットタイプ:一発豪勢に躍り出るが、しばらくすると影も形も見えなくなる。
2:飛行機タイプ:徐々に滑走路に出ていって飛び出し、上空を飛んでいるタイプ。人気や熟成度によってジェット機かプロペラ機か、セスナか、はたまたヘリコプターかという差がでるが、一応は生計が立つタイプ。
3:ランプバスタイプ:お客を乗せて飛行場内を行ったり来たりしてがんばってるのだが、全く飛び上がれないタイプ。
人生もそうなんだろう。さて僕たちはどこに跳べばいいのかな。

|

« 続:ねこ | トップページ | 試験評価の楽しみ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/100146/4506262

この記事へのトラックバック一覧です: お笑いブーム:

« 続:ねこ | トップページ | 試験評価の楽しみ »